「こころ」 夏目漱石 

投稿者: | 2017年1月30日

ネタばれあり

初:’私’が先生と出会い、家に通うようになる。先生と私は仲良くなっていく。

中:私が、父親の危篤で帰る中電車で、先生からの手紙で先生の人生について知る。先生、K、お嬢さんの中で何があったかを知る。

終:先生が自殺してしまう。

 

最初この話を読んだときは、先生は勝手な人だなと思った。Kとお嬢さんをめぐって争いをして、お嬢さんは先生が手に入れて、Kは自殺してしまった。せっかくお嬢さんと一緒になれたのだから、幸せに生きればいいのに。

Kについて、罪悪感があるのだろう。親友であり、一緒の場所に下宿に住んでいるくらいだから。どちらかは、不幸せな状態になってしまい、仕方ないことかもしれない。

お嬢さんは、自分がどちらからも好意を寄せられていたことを知っていたのだろうか。もし、そうだったらはっきりとどちらかが好きだとはっきりと告げていたか。

誰も悪くなかったのか。すれ違いによってこのような結末になったのか。

読者視点だともどかしい。Kも死なず、先生も罪悪感も持ったまま人生を過ごさず、両者とも幸せに生きる道があってほしい。

しかし、恋の感情はとてつもなく大きいのだろう。倫理やルールでは割り切れないことがある。そこと付き合って、向き合って行くことが大事かなと思う。

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