英語を学べばバカになる~グローバル思考という妄想~ (光文社新書) 感想

投稿者: | 2017年9月17日

何も英語学習自体が絶対的に有害だと言っているのではない。問題は、そのために払う大きな犠牲である。英語に呪縛されるあまり、専門的な知識や技能を身につける機会を失い、外国と言えばアメリカしか見えなくなり、言語文化の多様性から取り残され、バカの一つ覚えのように英語を振りかざして周囲から疎まれるようになったというのでは、悲劇であろう

 

英語は絶対ではない。技術的なことは英語などの文献にあたるとわかりやすく便利であるが、文化や宗教、生活までも英語圏の文化に合わせる必要はない。

だから英語を学ぶ必要がないというのは極論であると思うが、英語を神の言葉かなんかと思って絶対視し、盲信的に考えるのは違うと思う。

自分のルーツをしっかり持ってその上に英語やほかの文化を学ぶことが大切である。

 

英語ブームに踊らされてはいけない。少なくとも、このことだけは、確実に言える。英語もアメリカもグローバル化も、落ち着いてみれば、万人に関係あることであるはずがない。流行ものに乗り遅れて人生を棒に振る者はいないが、流行を追いかけるだけで人生を終える人は多い。あえて言えば、英語もそのようなものなのである

日本にはびこる英語熱に直感的な違和感を抱く者は多いであろう。過度のアメリカ化に抵抗を感じる者も多いであろう。少し冷静な目を持てば、そのように感じて普通なのである。だが、やれグローバル化時代だの国際共通語だのと騒がれ、異文化コミュニケーションや地球市民などといった旗印を振りかざされれば、普通の人間の違和感や抵抗感は沈黙させられてしまう。本書が、この沈黙に言葉を与えることができれば幸である

 

2005年に書かれた本だけど、2017年の現状を見てみると作者が危惧したようになっている。

ヨーロッパのテロ、移民の問題、アメリカのトランプ大統領の台頭、グローバル化の失敗の一つではないのだろうか。もちろん恩恵もあるが、その代わりに自分たちの国で外を安心して歩けないようになり、事件や犯罪は上昇している(要出典)。

グローバル化は、大企業や金持ちが庶民や労働者を煽って富を吸い上げて繁栄するたもの便利な道具であったのかもしれない。

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